AI Horizon Fixerユーザーガイド

AI Horizon FixerはAdobe Premiere用のプラグインです。拡張機能としてインストールすると、AIによる傾いた動画の補正、角度の手動微調整、撮影中に水平が変化する映像への回転キーフレームの追加ができます。

インストールと起動

Adobe ExchangeまたはCreative Cloudデスクトップアプリから拡張機能をインストールします。最新の価格と購入の詳細は掲載ページをご覧ください。Adobe Premiere 25.6.5以降(Premiere Pro 25.6.5+)が必要です。

PremiereでWindow > Extensions > AI Horizon Fixerを選んでパネルを開きます。プロジェクトと編集するシーケンスを開いてください。

初めての補正

  1. 水平にしたい動画の上に再生ヘッドを置き、パネルのAt playheadを開きます。
  2. クリップ全体に1つの補正を適用するには、Add keyframeをオフのままにします。
  3. 回転で生じる四隅の余白を覆うには、Auto-fill edgesを有効のままにします。映像が拡大され、端がクロップされます。
  4. Straighten with AIをクリックします。既存のアニメーションの置換を求められた場合は、続行前に警告を確認してください。
  5. Premiereのプログラムモニターで結果を確認し、クリップを再生します。

補正は再生ヘッド位置のフレームに基づきます。撮影中にカメラの傾きが変化する場合は、異なる角度が必要な時点にキーフレームを追加してください。

AI補正の操作を備えたAt playheadモード

適切なモードを選ぶ

モード 補正の対象 AI解析に使用するフレーム
At playhead 再生ヘッド位置に表示される動画 現在のフレーム
Auto 1本のクリップ内で変化する水平 トリミング済みクリップ全体のサンプル
Selected clips タイムラインで選択した1本以上の動画 トリミング後の各クリップに含まれる先頭フレーム

At playheadはタイムラインの選択に関係なく、その位置にある動画を使用します。特定の選択対象を処理する場合はSelected clipsを使ってください。

選択したクリップを補正

  1. タイムラインで動画を選択します。
  2. Selected clipsを開き、選択数を確認します。
  3. クリップ全体の補正ではAdd keyframeをオフにします。有効にすると、各クリップに含まれる先頭フレームに補正キーを追加します。
  4. Straighten with AIをクリックします。

クリップは1本ずつ処理されます。Clip detailsを展開して結果や、スキップ・失敗したクリップを確認できます。リンクされた音声は解析しません。

処理中は選択を変更しないでください。Cancelは待機中の処理を停止しますが、適用済みの補正は保持されます。補正したクリップごとにPremiereのUndoの手順が1つ作成されます。

4本の動画を一括補正できるSelected clipsモード

補正キーフレームを追加・更新

At playheadで補正するフレームに移動し、Add keyframeを有効にしてApply AI keyframeをクリックします。必要に応じて別の時点に移動し、繰り返します。

補正によりRotationキーフレームを追加するか、その時点の既存のキーを更新します。ほかのRotationキーフレームは保持されます。新しいキーはリニア補間を使うため、プログラムモニターでキー間の動きを確認してください。

キーフレームが1つだけの場合、補正はクリップ全体で一定に保たれます。Selected clipsでは、各クリップに含まれる先頭フレームにAIキーフレームを配置します。クリップの途中を補正する場合はAt playheadを使ってください。

Scaleとそのアニメーションを保持するにはZoom Offを選びます。ConstantとDynamicは確認後にScaleアニメーションを置き換えることがあります。ズームとフレーミングを選ぶをご覧ください。

変化する水平をAutoキーフレームで補正

  1. タイムラインで動画クリップを1本だけ選択し、Autoを開いて対象クリップを確認します。
  2. Analyze every N framesを設定します。間隔の単位は秒ではなくフレームです。初期値は60で、小さい値ほど多くのフレームを解析するため、時間がかかる場合があります。クリップに含まれる最初と最後のフレームもサンプリングします。
  3. SmoothingをOff、Low、Medium、Highから選びます。強くすると細かな変化を抑えられますが、意図した動きや素早い動きが緩やかになることもあります。最も強い設定が最善とは限らないため、結果を確認してください。
  4. Zoom Off、Constant、Dynamicから選びます。以下のフレーミングの説明を確認してください。
  5. AI auto-keyframeをクリックします。確認を求められた場合は、続行前に置換の警告を確認してください。Autoは解析後にRotationキーフレームを直接適用するため、結果を別途承認する手順はありません。
  6. Premiereでショット全体を再生し、水平、サンプル間の動き、クロップを確認します。局所的な手動補正にはAdjust at playheadを使い、適用した操作を元に戻す場合はPremiereのUndoを使ってください。

AutoはクリップのRotationアニメーションを置き換えます。ConstantまたはDynamicズームでは、Scaleアニメーションも置き換わる場合があります。後からAutoを実行すると手動の修正を置き換えることがあるため、再実行前に確認内容をお読みください。

結果にスキップされたサンプルがないか確認してください。成功したサンプルから作成したカーブが失敗したサンプルをまたぐ場合がありますが、そのフレームが解析されたことを示すものではありません。スキップしたサンプルの再試行が表示される場合は利用し、その時点を自分でも確認してください。Cancelは待機中の処理を停止します。再開前に報告された結果を確認してください。

フレームのサンプリング、スムージング、ズーム設定を備えたAutoモード

テストデータを使ったブラウザー上のデモです。接続されたPremiereでの編集や、特定のカメラによる映像の補正結果は表示していません。

プレビューで手動回転

  1. Preview / Manual Rotationを展開します。Selected clipsで手動プレビューを使う場合は、動画を1本だけ選択してください。
  2. 画像の中心を軸にドラッグして回転します。Shiftを押したままにすると、細かく調整できます。
  3. Grid、Line、Guides offを切り替え、位置合わせの基準を選びます。
  4. Applyをクリックします。Add keyframeが有効な場合はApply keyをクリックします。Cancelは調整内容を破棄します。

キーボードで操作するには、プレビューにフォーカスを移して矢印キーを使います。LeftまたはUpで反時計回り、RightまたはDownで時計回りに回転します。1回の操作で0.1度、Shiftを押したまま操作すると0.01度ずつ調整できます。

ドラッグで変わるのはプレビューだけです。調整内容を適用するとタイムラインが変更されます。プレビューはキャプチャした静止画のため、最終的なクロップとフレーミングはPremiereのプログラムモニターで確認してください。

固定の位置合わせガイドを備えた手動回転プレビュー

ズームとフレーミングを選ぶ

回転すると四隅に余白が生じることがあります。Auto-fill edgesはScaleを調整して余白を覆います。Scaleを維持してPremiereでフレーミングを手動調整する場合は、オフにしてください。

AdvancedのPreserve existing framingは、現在のフレーミングを出発点として維持します。Minimum fillは、対応する条件でクロップを抑えながらフレーム全体を覆うことを目指します。

Autoと特定の時点のキーフレームでは、Zoom OffでScaleとそのアニメーションを維持します。Constantはクリップ全体に一定の自動Scaleを使います。Dynamicは補正に応じてScaleを変化させるため、クロップが動く場合があります。Off以外の設定では、確認後に既存のScaleアニメーションを置き換えることがあります。

キーフレームの自動フレーミングには、中心に配置された均一なジオメトリなど、対応する条件が必要です。これらのモードではPremiereのScale to Frame Sizeをオフにしてください。読み取り可能なMotion Scale Fit/Fillには対応しています。クリップで自動フレーミングを使えない場合はOffを選んで手動で調整してください。特に角度が時間とともに変わる場合は、必ずショット全体を確認してください。

既存のアニメーション、Reset、Undo

クリップ全体の補正は、既存のRotationアニメーションを置き換える場合があります。Scaleにも影響する場合は、置き換えられるScaleキーフレームについても確認画面で説明します。既存の編集を維持するにはCancelを選んでください。

Reset rotation & scaleはRotationを0度、Scaleを100%に設定し、これら2つのプロパティのキーフレームをすべて削除します。拡張機能の外で作成したキーフレームも対象です。Resetには確認が必要で、AI補正前の状態に戻す操作ではありません。

適用済みの編集を元に戻すにはPremiereのUndoを使います。一括処理では、補正したクリップごとに1回ずつ元に戻してください。

Restore setting defaultsはパネルの設定だけを初期化します。クリップは変更しません。

処理とプライバシー

同梱のニューラルネットワークが人工知能(AI)を使って画像の内容からカメラのロールを推定します。AIによるフレーム解析は、お使いのコンピューター内で実行します。解析のために映像をクラウドAIサービスにアップロードすることはありません。

利用可能な場合はGPUで処理し、利用できない場合はCPUに切り替えます。処理設定でCPUを選ぶこともできます。手動回転にはAI解析は不要です。

制限事項とトラブルシューティング

問題 対処方法
クリップが見つからない、または操作できない アクティブなシーケンスを開き、有効な動画クリップの範囲内に再生ヘッドを置くか、タイムラインの選択を確認してください。
オーバーレイが結果に影響する 重なっている動画や調整レイヤーを非表示にし、キャプチャされるフレームに補正したいクリップが映るようにしてください。
プレビューが表示されない フレームの読み込みを待ってから、Refresh previewまたはRetry frameを使ってください。
四隅に余白がある、またはクロップが大きすぎる Auto-fill edgesを確認し、PremiereのMotionコントロールでScaleを確認してください。自動フレーミングを使えない場合は、Scaleを手動で調整します。
一括処理が途中で止まる Clip detailsを開いて完了したクリップを確認してから、再開してください。
提案された角度が適切でない Manual Rotationを使い、ガイドと意図する構図に合わせてショットを調整してください。

AIの推定は誤る場合があります。特に、位置合わせの手がかりが少ない場面や、意図的にカメラを傾けた映像では、結果を確認してください。水平補正は回転とフレーミングを調整するもので、手ぶれや遠近のゆがみを補正するものではありません。

ヘルプ

Vakago Toolsサポートへのお問い合わせ、または不具合の報告をご利用ください。Premiereと拡張機能のバージョン、操作手順、起きたことをお知らせください。スクリーンショットがあると問題を説明しやすくなります。